参獣龍




あの日、桜がまだ満開だった頃



『退院ですか??』



あたしが外のベンチに座っていた時隣に座ってきた子がそう言ったの




それが愛菜だった。




『明日退院』

『あの、1つお願いしてもいいですか??』


お願い……



その時悟った



この子はこの世界から抜け出せないんだって




『あたしなんかで良ければ聞きます』





『ありがとう』





そう微笑んだ愛菜はあたしから見ても綺麗だったし、年下には思えないほどしっかりしていた




『あたしのお兄ちゃんを助けて』





そう静かに悲しく儚く言った




その瞬間まわりの音が消えた気がした






そう、愛菜は























陣の妹だったの