愛結、奏多




頼むからまだ連れて行かねーでくれ。





「頼む。」



俺は知らない間に




そう、呟いた。




あいにく、誰にも聞こえてなかったみてーで助かった。




陣は圭太たちと懐かしむように




楽しそうに話していた。




お前はやっぱり変わってねーよ。




何を間違えてこんな事をしたのかは




だいたい分かる。




だからと言って陣は一歩間違えた。




でも、お前は笑ってる方が似合ってる。




それは、昔から。