参獣龍



「ごめん、瑠璃。
ほんとごめん。」



それだけ言って唯織は



私を離して学校に向かって歩いていた。




陣、あなたは一体唯織に何を吹き込んだの?




唯織がここまで苦しむくらいに


どうやって吹き込んだの?


唯織まで苦しめて私は私で何をしてるんだろう。



プルルルプルルルル



そして、私のブレザーの中で鳴り響くケータイの着信音に気づかなかった。