あの日はいつもは女の子のお友達と遊んでいるのに、初めて男の友だちも一緒にいた。
その場を見てお姉ちゃんがその男の子に取られてしまうような、そんな気持ちになった。
僕はその輪に入ることもできず。男の友達が帰ったあと、すぐにお姉ちゃんに声をかけた。
ーーーー……。
『お姉ちゃん、なんで男の友だちが来たの?』
『このゲームあるでしょ?圭と一緒にやっても先に進めなかったやつ!ゆうきくん先に進めてるっていうから手伝ってもらったんだ!』
みてみて〜!とゲーム画面を見せてくる。
えっ本当だ、すごい…!
……じゃなくて!!
しかも僕じゃない男の名前呼ぶのすっごく嫌なんだけど!
「お姉ちゃんは、あの男の子のこと好きなの?ずっとニコニコしてた。」
「えぇ?好き?わ、分からないよ〜。」
わからないってなに…!?
「僕のこと好きだよって言うけど、それと同じ?」
「ゆうきくんと圭はちがうかなあ。」
…はぁ、よかった。
「そっか。ねぇねぇ、好き同士ってことはパパとママと同じだよね。」
「あ、そうだね!じゃあ圭とわたしは大人になっても一緒にいれるねっ!」

