モデル姉さんのファンは弟くん


「そうみたいだな。え、てか太田言ってなかったの?」






えっ、帝くんも知らなかったの?





その割にはあまり驚きはしていない様子だけど…。





「あっ、ごめんね。実際は帝くんが管理するもんだけど、なにせまだ帝くんは始めたばっかりだから今回だけは僕が調整させてもらったんだ。数日前にこのドラマの監督さんからオファーいただいてね、エキストラで1回だけだからオーディションも飛ばしちゃおうって言ってもらってね。」






え?え?え?そうやって出演が決まるものなの?






ていうか、わたしは女優さんじゃないのにドラマなんて…。






「…玲蘭めちゃテンパってるけど…大丈夫?」






「大丈夫だよ〜。玲蘭は撮影のスイッチ入れば完璧にこなせてるから!」





「むむむ、無理です!演技なんてやれないですよ!」






「セリフも少ないみたいだし、心配ないよ!じゃあ帝くん、とりあえず監督さんのとこに2人で挨拶行ってね。僕はこのあと他の用事があるから一旦事務所帰るから、また帰り時間の目処がついたら連絡して!」






「おっけー。じゃあ玲蘭、挨拶行こ。」






「ちょちょ!待って!む、無理だって…「あ、レイカちゃんだねー!こんにちは。この監督の岡野です。」





ひゃああ!さっそくいらっしゃった!?心の準備できてないよー!!






「こっここっ、こん、こんにちは!初めましてレイカと申します!」