もう…仕方ないなあ。
時計を見るとまだ出発まで時間があるから、とりあえず起きるまで待つかあ…。
ぼーっと帝くんを眺める。
寝顔はおとなしくていい人そう。
ふふっ。
そして、実は……。
帝くんのこのふわふわしてそうで触ってみたかったんだよね…!
起きなさそうだしいいよね?
頭をなでなですると、気持ちよさそうな顔をする。
「…ん……。」
おお、やっぱりふわふわな触り心地〜!
「…す……よ。」
ん?寝言かな。
帝くんが小さくなにかつぶやき、目を覚ました。
「あっ、おはよ!帝くん。」
頭撫でてたのバレてないよね…?
「……っは!?…びっくりした。…つか…い、いま俺、変なこと言った?」
「え、変なこと?なにも言ってないよ?」
「あ…そう。…玲蘭、なんか俺にやってた?」
「ええっ気づいてたの?…ごめんなさい、つい帝くんの髪の毛触り心地が良さそうだから、少し触ってたの。」
「っ…な、なんで、そんなこと…。」
「圭とは違って、帝くんはふわふわしてそうなだなあと思って!パーマ?癖っ毛?」
「…いま弟の話しすんなよ。」

