「…なんでこいつここにいんの?」





「帝くんを駅で降ろした後にスケジュールが変わってね〜。」





「ふーん…。」






「様子を見に来たら寝てるみたいだね。さっきの行きの車といい玲蘭が寝てるなんてびっくりだよ!じゃあ、帝くんそういうことだから30分後に出発ね。」





「あ…ん。わかった。」






そうだった…。玲蘭はあいつがそばにいないと寝れないとか言ってなかった?





…ん?なんで?





「……。」





再び玲蘭に近づき、玲蘭の前にかがむ。






「…なあ。あいつじゃなくて俺に頼れよ。」





つんつんとほっぺをこずく。





「………。」




「おーい。起きねぇの?」





「………。」




「ねえ。玲蘭のせいでなんかここ数日おかしいんだけどさあ。」




「………。」





「弟とべたべたくっついてんのとか見たら嫉妬してるみたいになるし、玲蘭に笑いかけられるとくすぐったくなって………。」




「………。」




「好きになったやつなんて今まで1人もいなかったからあってるかわかんねぇけど………多分俺、玲蘭のこと好き……なんだけど。」






玲蘭に会ってからほんの数日だけど、きっと間違いない。





もっと玲蘭のことを知りたい。






「ねえ、どうしたらいい?」





それにしても本当綺麗な顔してんな。





はぁ。キスしてぇ…。





玲蘭の頬に手を添えたり、髪の毛をくるくるするけど目は覚まさず。





ーー…しばらく玲蘭を見つめていると俺もうとうとしてしまい、玲蘭を眺めたまま俺も眠りについてしまっていた。