「?…ふぁ〜……。」
「玲蘭〜ごめん、起こしちゃった。」
「…んーん、だいじょぶ…。」
「「「……………ッ!!」」」
「玲蘭?その顔はダメ…!誘ってるようにしか見えない。わたし未知の世界を開いちゃいそう!」
「え?…うん?…わかったぁ。」
??
夏奈ちゃんが慌ててわたしの顔を覆う。
ん?夏奈ちゃんがいるってことは…っここ学校だ!
もう授業終わる時間だし…はぁ…先生に申し訳ない…。
ーーブブブッ、ブブブッ。
…ん?携帯のバイブに気づき、確認すると事務所からメッセージが来ていた。
『10分後、至急校門前に。』
…お仕事の連絡。しょうがないことだけど…食堂にもカラオケいきたかった…。
「玲蘭?スマホ眺めてどうしたの…?まさか……。」
夏奈ちゃんがわたしの異変を察知したのか小声でそう言った。
「ごめんね、まさかです…。」
「「「ええええーーー!?」」」
「なんだ、急に…原因は伊藤か?」
先生にそう聞かれ、早退しなければいけなくなったことを伝える。
「伊藤も大変だなぁ。担任には伝えておくから。」
「ありがとうございます。」
「うわーん玲蘭〜寂しいよ〜次はいつ!?」
「もしかしたら夏休み明けになっちゃうかも。」
「夏休み明けぇ!?しょうがないけどさあ…。まあ全力で応援してるから!がんばってね!」
「うん、ありがとう!今度またカラオケも誘って欲しいな!」
「もちろん!…それじゃがんばってね!」
うぅ…夏奈ちゃんたちとカラオケ行きたかったなあ。
心残りがある中、校門に向かって行った。

