「ごめんね、わたしが急がしちゃったから。」
「えっ、ううん!お姉ちゃんのせいじゃない!僕が確認しなかったか……「そうよね、圭。玲蘭と一緒にいたいのはわかってるけど、学校行事はきちんとしてって言ってるもんね?」
「でも…僕がいないとお姉ちゃんがあいつと2人になる!」
「なに?あいつって。」
「あっお母さんに伝えられてなかった!わたしにマネージャーさんがついたの。」
「あらそうなの!玲蘭最近お仕事増えたもんね。まあ圭を見ればわかりやすいけどそのマネージャーさんが男でいやってところかしら?」
「男でも女でも僕よりお姉ちゃんの側にいる人間がいるのがやなの!っていうか試験なんてエスカレーターなんだから関係ないし別にいいでしょ?学習範囲分かってるのにやらなきゃいけないとか、それこそ馬鹿馬鹿しいんだけど!」
あ、すっごく怒っている時の圭だ…早口でめちゃくちゃ喋るんだよね。
「…はあ〜。」
お母さんのほうを見ると呆れたような顔をしている。
「わかった。そんなに言うなら今後一切、玲蘭のお仕事についていかせないからね。」
「はあ!?なんでよ!」
お母さんと圭の言い合いはとまらない。
うーん…どうしよう…またおでかけ作戦で納得してくれるかな…。
「ねえ圭!補習参加したら約束してたおでかけもう1日増やすから一緒に頑張らない?」
「っ!?ほんと!?」
「うん!どこでも圭が行きたいところに行こう?」
「わぁぁ〜めちゃくちゃいい!…うう、だけど…。」
「たまには圭も学校楽しんで!頭の良い圭だからもう補習なんて経験しないだろうし!」
「学校なんてどうでもいい…お姉ちゃんがいないとつまんない…けど…分かった。約束ねお姉ちゃん。」

