ーーー…そんなこんなで、あれから2時間ほどが経ち、ようやく帰れる。





マネージャーって疲れんなあ。






「お姉ちゃんお疲れ様!あっそうだ、みてみて〜これ!こないだテレビみてて美味しそうって言ってたチョコ、あげる。」






「え、買ったの?ほんとだー!やった〜!圭大好き!」







「ふふっ僕も〜!!」





はっ。しょーもな。





たかがチョコで喜んで。






「なぁ。迎えきてんだからさっさとこっちこいよ。」








「あっごめんね!…んわぁ〜!すごく美味しいよ、圭も食べて!」







「いいの?じゃあ食べささて〜…あーん。」







「あはは、じゃあ買ってくれたお礼に…はいっ。」






チッ…なんなんだよほんと、うっとおしい。





「玲蘭。」





「…んっ?」






チョコが唇の端っこについている。





「ちょっとこっち来て。」





「ん?」






不思議そうな顔をしながら俺の前に来る。







「俺も甘いの好きなんだよね。ちょっとちょーだい。」






指先でチョコを拭い、ペロッと味見。






「「!??」」






「んー、まあまあ美味いじゃん。」







「あ、あんたお姉ちゃんになにして…!!」






「……。」






ポカンと口を開けたままの玲蘭。







「ふはっ。なにその顔?直接舐めてやろっか?」







「な、なななっ何言って…!?」