「とりあえず乾か……ぶっ……くくっ。」





「困ってるのに…そんなに笑わなくても…。」






ムッとした顔でふくれている。






「くくっ…ごめんって。」





こんなに自分って笑えるだな。





玲蘭と一緒にいると、知らない自分が出てくる。






「衣装の人がいるかもしんない。代わりの服貸してもらえるか聞いてくるから待ってて。」





「えっそれなら自分で…!」





「そんな格好で行ったら、また笑われるだろうけど?」

 




「そ、そっか…じゃあ、お願いします。」





スタジオ付近をうろうろしていると、さっきのスタイリストを見つけて、服を借りて戻った。





「……!」




…ん?玲蘭の話し声?





電話か?





「学校と近かったし、テストも簡単だったもん!」





は?なんであいつがいんの?






「それに3教科だけだったしね。お姉ちゃんに早く会いたいから頑張ったんだよ?」







「ええっ?3教科を1時間ちょっとで解いてきたの?さすが圭だね。」






「それよりお姉ちゃん、服どしたの?」







「あ、そうだった!それが…「おい。しゃべってないで早くこれに着替えてほしいんだけど。」





「あ、ありがとう!着替えてきます!」