「圭…お母さんたちとの約束だったよね。テストは行かなきゃダメだよ。」
「そうだけど…お姉ちゃんは僕がいなくてもいいの？」
お姉ちゃんと一緒にいれるなら、甘えん坊でも駄々っ子にでもなんでもやってやる。
「だってしょうがないよ…。」
「僕はお姉ちゃんが心配なんだもん…離れたくないよお。」
「…圭、こっちきて！」
ん？なんだろ？駄々っ子作戦成功？
お姉ちゃんが僕の手を取って、別の場所に移動させる。
「圭、お母さんは圭のこと心配してるんだよ？」
えっ作戦失敗？
まだまだ諦めないもん。
「でも僕がいなくかったらお姉ちゃんとあいつ2人きりになるもん。絶対やだ。」
「心配してくれてありがと。でも大丈夫！周りに他の人もいるし。わたしも早く帰るように頑張るから、圭も頑張ってきてほしいな。」
「ううっ…でも…！」
「じゃあ…ご褒美もあげる！もしわたしの方が早く終わったら学校まで迎えに行くようにするから！ね、学校行こう？」
ご褒美…？
「…ご褒美って？」
「なんでもいいよ、圭のお願い聞いてあげる！」
「…！！じゃあ2人で一緒にお出かけしたい！」
「うん、もちろん！じゃあ学校行ってくれるかな？」
「…ん、わかったあ。」
「ふふっよし！じゃお母さんにメッセージいれておくね。」
やった〜お姉ちゃんとお出かけという名の、お姉ちゃんとデートだ！
お姉ちゃんとデートめちゃくちゃ久しぶり！
「でも、何度も言うけど…お姉ちゃんあいつにはくれぐれも気をつけてね？」
「うん。大丈夫だよ。」
テスト範囲は問題ないから、タクシーの中でお姉ちゃんとのご褒美デート計画を立てよーっと。
不安は消えないけど、その後迎えのタクシーに乗り、見えなくなるまでお姉ちゃんに手をふった。
