玲蘭たちを乗せ、副社長が車を走らせた。
…なにさっきの俺。
まさか弟に嫉妬した?
…ありえないよな。女に嫉妬なんてしたことねぇし。
そもそも俺と玲蘭、会って何時間も経ってないし。
……もし仮に、俺が玲蘭に惚れたとしても絶対俺なんか相手にしねぇだろ。
もういいや、とりあえず寝よ。
…と思って、1時間くらいベッドに寝転んでいたけどなんだか目が冴えて眠れない。
はぁ…どうせ寝れないなら、玲蘭がでてる雑誌でも読んで情報入れとくか。
玲蘭のこと、知らないことばっかだし。
俺の部屋がある2階から降りて、1階の事務所に行く。
「…これか。」
初めてレイカが雑誌に載ったものから、最新の雑誌まで置いてある。
「ふーん。今更水着が初めてなのがおかしいくらいだよな。」
パラパラとめくっていく。
このレイカから、あの玲蘭は誰も想像できねぇな。マジギャップがありすぎ。
デビューした時から髪もつやつやで綺麗だし、目も鼻も唇も。少しはだけた衣装から見えるデコルテも、谷間も、だいぶ成長してる胸も。
全部、綺麗だった。
写真やら、インタビューの内容やらを見ていると、玲蘭を迎えにいく2時間前になっていた。
「ん〜……少し休むか〜…車ん中で寝よ。」
副社長が運転手だから、着くまで俺は寝てても大丈夫だし。