ピエールの店からはごく快適な道程だった。
夕刻近くには、四人はレヴの屋敷のある町に入った。



「ねぇねぇ、なんか、町の人達があんたにおじぎしてるよ。」

「あぁ…気にするな。」

「わかった!あんたは町の名士ってやつなんだね!」

「さぁな…」

「ほらほら、今のおばさんもすごく驚いた顔してたよ!」

「君を見て驚いたんじゃないか?」

「なんでさ?」

「私と歩いているにしては珍しいタイプだからな。」

「どういうことだよ!」

いつものようにくだらない会話をしながら町をしばらく歩いていると、やがて大きな湖が姿を現した。



「懐かしいな…」

「綺麗な湖だね。
あんたんち、このあたりなのかい?」

「あぁ…そこの屋敷だ…」

レヴは目の先の屋敷を指差した。