イイコでしょ?

木村和side



「腹減らね?コレ。」





少し顔を強張らせてる美希に、さっき買って来てやったサンドイッチを差し出してやる。







「どうして私がまだ残業してるって…」






「美希の腹の音が聞こえたから」





なんでなんで!って驚く美希の仕草がなんともツボで、俺の心がじんわり満たされる。





こないだ、あんな事しちゃったから、俺と顔合わせずらかっただろうな。




別に困らせたいワケじゃないんだけど。




でも実際、既婚者にキスを迫ったのはかなり反省した。




だからこうして、謝りに来たんだ。

















「手伝おうか?」





「カズにぃに出来んの?」





クスッと笑いながら俺にそんな事言ってるけど、美希の口元にはサンドイッチのタマゴの黄色が付いていて。





海崎さんのデスク上に置かれたティッシュを一枚脱いて、依然ニヤリと余裕を見せる美希の口元を拭いてやった。





顔を少し近づけると、面白いように頬を染める。





そんな顔見せるから、俺は諦めきれなくなっちまうんだよ。






「…ありがとう。」





「ほんと世話焼ける。俺が居ない7年どうしてたんだよ(笑)」





「どうしてたんだろ」





無邪気に笑う美希の笑顔が柔らかくて、ホッとする。





まだ俺にも笑顔をくれてる。




良かったって。






二人でサンドイッチを摘まんでから、俺は隣で仕事を手伝ってやる事に。





入力作業が大半だったし、むしろそれだったら俺の方が早いからな。