イイコでしょ?

自分では見えないけど、きっとたくさんのアトが散らされてる。




翔さん、何を思って突然こんな事したのかな。





またその考えが頭を埋めつくして仕事にならず、もちろん定時は過ぎてしまっても帰る事は出来なかった。













海崎さんや松本さんが手伝おうか?と声を掛けてくれたのに、素直に甘えれば良かった。





こんなに仕事遅らせちゃったのは自分の責任だから、自分でなんとかしなきゃ…




そう思って断ったけど。





やっぱり中々終わりが見えないでいた。





翔さんにメールしとこ。





ポケットに入れていたケータイを取り出してメール画面を開く。













「お疲れ様でーす」





残業組の社員さん達も続々と帰って行くのを横目に、私のお腹が生理的な音を立てた。





もう8時か…そりゃお腹も減るよね。





まだ終わりそうにないし、コンビニで何か買って来ようかな?





でもそんな時間もったいない。





早く帰りたい一心で、鳴り止まないお腹は無視して仕事を続行する事を決めた。













「美希。」





名前を呼ばれ、反射的に首を回す。





「あ…カズにぃ。」





出入り口に立つカズにぃが、よっ、と右手を挙げて微笑むのが見えた。





その時やっと、オフィスの電気が半分消えていて、ここに居るのが自分一人だった事に気付いた。





キョロキョロと周りを確認している内に、カズにぃはコンビニの袋をぶら下げやって来て、私の隣の海崎さんの席にストン、と腰を下ろした。