イイコでしょ?

ミルクのお風呂に入り、お布団に潜るけど…





夕べの翔さんの匂いが、胸を締め付けて邪魔をする。




あんなにあったかかったのに。




つま先が氷のように冷たい。




薄暗い部屋の中、壁に掛かってる時計を見上げると、もう12時を過ぎている。




時計の針の音が、私の不安を煽る。

















不安で眠れそうになかったので、熱いレモンティでも飲んで、翔さんの帰りを待つ事にした。





キッチンに立ち、戸棚を開けて真っ白なティーセットを取り出している時だった。






ガチャガチャと玄関のドアが開く音がして、バタバタと廊下を歩く足音が近付いて来た。





帰って来た…良かった。





二人の家に帰って来た、それだけで嬉しくて、翔さんが今までどこで何してたのかなんてどうでもよくなった。





掴んだティーセットを元に戻すと、リビングに入って来た翔さんは、私を見てただいま、と小さく呟いた。





安心して嬉しくなっちゃった私は、笑顔を抑える事もせずに、お帰りなさい、と言った。















「ちょ、ちょっと翔さんどうしたんですか…」






私の前までやって来ると、私の身体をクルリと180度回転させて、突然後ろから強く抱きしめられた。






何も言わずにただ抱きしめられる。





様子がおかしい翔さんに、何て声を掛けていいのかも分からず、ぎゅっと締め付けられる腕に身体を委ねた。






すると、首筋の辺りに柔らかな唇の感触が、チュッという甘い音を立てて感じた。





くすぐったくて、でもなんだか切なくて…





何度も何度も、何度も何度も繰り返し…





甘く切ない唇が、私の首筋を撫でていく。










「美希…」





低く名前を呼ばれ、ドキリとした。





「あの…翔さん…?」





うなじの辺りを強く吸われ、ビリビリと痺れる。





何度も吸われ、やっと気付く。





これはきっと…キスマーク、付けられてる?





なんでこんな事?





翔さん、どういう意味?