・新井剛side
(4ページに出てます)
・
・
白い女の腹の中に、膜越しに熱い液体を放つ。
こいつの名前、何だっけ。
グシャリと左手で掴んでいた女の髪をゆっくり離しながら、一秒思う。
ベッドの下に落ちていた下着とTシャツを纏って、タバコに火を付けた。
女が後ろから、俺の腹に手を回す。
「気持ちよかった?」
「ガバガバ過ぎて全然使えねぇ。」
・
ピンポーン
ナイスタイミングだと思った。
女の鼻の啜るムカつく音が聞こえて来たから。
タバコをベッドサイドの灰皿で揉み消して、女を見ないようにして玄関へ向かった。
・
・
・
「また来たの?今度は何の用?」
ここ最近よく来る訪問者を、腕を組みながらめんどくさそうに迎える。
毎回似たようなツラ下げてやって来るのを見ると、こいつが副社長やってる事に会社の未来を不安に思う。
いや、あの…と、言いにくそうに玄関で俯く翔ちゃんを中へ入れてやった。
入れてやったと同時に、さっきガバガバと罵ってやった名前も知らねぇ女が、服とカバンを抱えて、泣きながら出て行った。
「…なんだ、今の。」
「翔ちゃん見えちゃったの?オバケ…」
ケラケラと笑いながら答えると、翔ちゃんは呆れたようにため息をついた。
・
・
・
「で?」
ソファーに座った翔ちゃんに、コーヒーを差し出してやると、ため息と共に吐き出されたありがとう、という言葉を聞いた。
「もう不安で仕方ねぇよ。」
ポツリ、呟いた言葉は、今まで何度も聞いた。
不安。
で、俺はいつもこう返す。
「ヘタッピな生き方してんな(笑)」
きっとあの頃から。
翔ちゃんの不安はあの頃から始まって、今日までずっと続いてんだ。
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白い女の腹の中に、膜越しに熱い液体を放つ。
こいつの名前、何だっけ。
グシャリと左手で掴んでいた女の髪をゆっくり離しながら、一秒思う。
ベッドの下に落ちていた下着とTシャツを纏って、タバコに火を付けた。
女が後ろから、俺の腹に手を回す。
「気持ちよかった?」
「ガバガバ過ぎて全然使えねぇ。」
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ピンポーン
ナイスタイミングだと思った。
女の鼻の啜るムカつく音が聞こえて来たから。
タバコをベッドサイドの灰皿で揉み消して、女を見ないようにして玄関へ向かった。
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「また来たの?今度は何の用?」
ここ最近よく来る訪問者を、腕を組みながらめんどくさそうに迎える。
毎回似たようなツラ下げてやって来るのを見ると、こいつが副社長やってる事に会社の未来を不安に思う。
いや、あの…と、言いにくそうに玄関で俯く翔ちゃんを中へ入れてやった。
入れてやったと同時に、さっきガバガバと罵ってやった名前も知らねぇ女が、服とカバンを抱えて、泣きながら出て行った。
「…なんだ、今の。」
「翔ちゃん見えちゃったの?オバケ…」
ケラケラと笑いながら答えると、翔ちゃんは呆れたようにため息をついた。
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「で?」
ソファーに座った翔ちゃんに、コーヒーを差し出してやると、ため息と共に吐き出されたありがとう、という言葉を聞いた。
「もう不安で仕方ねぇよ。」
ポツリ、呟いた言葉は、今まで何度も聞いた。
不安。
で、俺はいつもこう返す。
「ヘタッピな生き方してんな(笑)」
きっとあの頃から。
翔ちゃんの不安はあの頃から始まって、今日までずっと続いてんだ。
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