イイコでしょ?

カズにぃの歓迎会が開かれたのは、銀座にある高級イタリアンの個室。





黒を基調とした落ち着いた内装の広い個室は、VIP専用だそう。





私の家に似てる。





家具や家電ほとんどが成瀬さんが選んだものだけど…





大手企業はこういう場所で歓迎会するんだ…と、大きなソファーの隅に遠慮がちに座って、カシスソーダを一口飲んだ。





出席しているのはシステム部の方達が大半、と言うかそれ以外は私と海崎さんと松本さんだけだった。





海崎さんと松本さんは、以前システム部に居た事と、カズにぃが私の友達だという事で…





と、言うより私が無理やり引っ張って来た。





だってシステム部とか知らない人ばっかりなんだもん!





カズにぃは部屋の奥で、部のみんなの真ん中で愛想良く笑って飲んでいた。





それよりも、昼間のあれ…


どういう意味だったんだろ。


返す間もなく話逸らされちゃった。


カズにぃも…淋しかったって、事?


私疎まれてるんだと思ってたけど…









「やっぱり来るべきじゃなかったかなー。」





「ちょっと!俺ら無理やり連れて来られたんだよ?そんなネガティブ発言やめようよ~。」





「そうだよ。んな事言うなって。酒がマズくなんだろ?」





「だぁって、カズにぃあんな遠くだし、知らない人ばっかりで近付けないし。」





「確かに遠いね。でもまぁ空気だけでも味わえて、いんじゃないの?」





「俺は飲めればなんでもいいけどな。」





「松本さん今日優子さん大丈夫なの?」





優子さんとは松本さんの奥さんだ。



何度か写メを見せられた事があったけど、とっても美人で松本さんとすごくお似合いだった。





「あぁ、これ飲んだら帰るよ。今日はマッサージの日だからな。」





「はいはい、もうお腹いっぱいだよ~。幸せトークは聞きたくない!」





そう言って海崎さんはジョッキに残ったビールをグイッと飲み干した。