Kazu side
「知ってるよ!前にユキさんにカズにぃと友達だって言ったら、歓迎会誘ってくれたから!」
視線をズラして笑顔を作ってるのが見え見えだ。
「そうなんだ。来んの?」
「もちろん!カズにぃの歓迎会に私が行かないで誰が行くのよ!!」
「副社長も?」
「あ、うん。多分来るんじゃないかな?」
「多分…?」
「いや、あぁなんかほら、忙しい人だから。ね?ちょっとわかんない。」
こういう事にあんまり踏み込んで聞くもんじゃねぇとは思うけど…
番号も知らねえ、予定も知らねえってなんか、俺じゃなくても心配になる。
「夫婦なのに?」
「わ、私たちはそういう…なんて言うのかな。えっとー、個々を大事に…」
あからさまに動揺する美希を下から覗き込むと、わっ!と驚き後ろへ後ずさった。
「ふふっ…可愛い。」
「かっカズにぃ!からかわないで‼︎」
真っ赤になった美希がほんと可愛いくって、二人で居ると指輪の存在を忘れてしまいそうになって困る。
可愛いよ、と何度も言ってやり、美希を真っ赤にさせて遊ぶ。
誰も居ない屋上では、これ以上二人で居る事に不安を感じた。
つい、触れてみたくなっちまう…
「俺もう仕事戻るわ。」
「あ、じゃあ私も帰って仕事早く終わらせよっ!」
少し惜しんでる自分が居て、それに気付いて自虐的になる。
その様子を見て美希が、ん?と顔を伺って。
思わず抱きしめてキスしてやりたくなった事は、
絶対誰にも言えねぇな。
・
・
・

