イイコでしょ?

あんなに慌てた成瀬さん、初めて見た。





私が家に居なかったから心配して……って、自惚れ過ぎか。






いつも帰ったら居る私が居なかったら、ビックリぐらいするか。





でもやっぱり番号ぐらいは聞いておくべきだよね。





今日みたいに無駄に心配かけちゃったら悪いし。






お風呂上がったら頑張って聞いてみよ。





そう決心すると、中々お風呂から出られなくなってしまった。






さっき見られたかな…?






ほぼお湯に隠れてたから大丈夫だったと思うけど…






これも無駄な心配だよね。



















お風呂から上がり、リビングへ行くと、部屋着に着替えた成瀬さんがソファーでニュースを見ていた。






さっきの事もあり、 どうにも落ち着かない、顔が見れない、話し掛けられない……






キッチンとリビングをケータイ握りしめながらウロウロ。





「騒がしいな。大人しくしろ。」






背中を向けた成瀬さんがそう言い残し、そそくさとお風呂へ向かってしまった。






あぁ…行っちゃった。






成瀬さんの背中に声を掛ける事も出来ずに見送り、さっきまで成瀬さんが座っていた場所の直ぐ横に、膝を抱えて座り込んだ。






やっぱり、もう一度ちゃんと謝った方がいいよね。






番号聞きたいし…待ってよ。






聞けるかな。






謝って番号聞いて…って図々しいかな?






ケータイを弄りながら、どう切り出すか必死に考える。






電話帳を呼び出してスクロール。






『カズにぃ』





カズにぃは直ぐ聞いて来てくれたんだけどな…。






ぼんやりと考えている内に、ウトウトと瞼が重く……