イイコでしょ?













商品を買ったら先着10万名様に、人気アニメキャラのゲームアプリをゲットできる。




今三人で進めてる企画内容だけど、まだ実現させるにはこれから先色々な方面に営業にまわって頭を下げて回らなければならない。




その営業先の一つ、




今空前の大ヒットを誇っている漫画の作者。




そこが通らなければこの企画は白紙に戻ってしまうくらいに重要人物なんだけど……

















「あの人超ー気難しいってウワサだけど…」




「俺も聞いた。アシスタントの入れ替わり率めっちゃ高いんだって。」




「俺が聞いたのはね、編集の人が淹れたコーヒーが熱すぎたのにブチ切れて、そこの出版社とは切ったらしいよ。」




「アニメの声優が気に入らなくってオンエア半年遅らせたとか。」

















と、数々の武勇伝をお持ちの方で…





「ねぇ、やっぱりもう一個の方の少女漫画家さんにした方が…」





「何今更言ってんの!美希があの漫画激押ししたからあの人にしたんじゃん。」





キラキラと輝く笑顔を私に向けて、食堂のカツカレーをがっつく海崎さん。




私はと言うと、午後からの営業先に怖気付いて、目の前のエビフライ定食が手に付かないでいた。





あからさまな態度の私に、松本さんが喝を入れる。




「言い出しっぺなんだから、最後までやり切れよ。俺らもゲーム会社の営業回ってくるし。」





「そーだよ!みんなで成功させるって約束したでしょ?頑張ろ?」





「海崎さぁん、松本さぁん…うぅ…」





二人の言葉が嬉しくて瞳を潤ませながら、






「じゃあ一緒に営業…」




「「それは無理。」」





なんで!と嘆く私に二人はケラケラと笑っては、二言目には頑張れを繰り返す。





そりゃあの漫画家さんを激押ししたのは私だけどさ…



そんな気難しい人だなんて思ってなかったんだもん。




でも選択ミスだったって思うのはまだ早い。




うな垂れたい気持ちだけど、今回の企画はどうしても成功させたいから、絶対にあの漫画家先生じゃないと。






気持ちを切り替えて一つ大きく深呼吸をして、気合いを入れる為冷めてしまったエビフライ定食を思い切りかき込んだ。