イイコでしょ?












クローゼットの中の私の服を一つ一つ取り出しては首を傾げたりため息を零したり、たまに舌打ちなんかが聞こえて来た。






そんな舌打ちが出るような服なんか持ってたかな…





失礼過ぎる。







これでいいや、と引っ張り出して来た服は、前にセレクトショップで翔さんに買って貰った真っ赤なワンピースだった。






大事にし過ぎてあれ以来着てなかったワンピースを翔さんから受け取った。






「あの、ほんとに今から食事に…」






「さっさと着替えろ。なんなら手伝ってやろうか?」






「い、いや!結構です。逆に時間かかりそうなんで!」






「よく分かってんじゃん。」






引き出しに入れていたネックレスも差し出して、これも付けとけ、と言い残して翔さんはリビングへと行ってしまった。






これも前に買って貰った物だ。






ジュエリーショップのロゴを見て、あの時の事を思い返して少し胸がキュッと摘ままれたように痛くなった。






そう言えばあの時、店員さんに名前呼ばれて…常連さんのような扱い受けてたな。






今更軽く落ち込んでしまう自分が嫌になった。






未だ持ったままだった翔さんへのプレゼントをクローゼットの奥にしまい込んで、着替える事にした。






帰って来てから、渡そうかな。