イイコでしょ?

到底信じられなくて、顔も見れなくて、そんなあたしを部屋に無理やり押し込んで、パタリと玄関のドアを閉じた。






距離がグッと近くなって、心臓は聞いたことないくらいに激しく鳴って。





掴まれてない方の手をヒョイと挙げる。





「はい、倉橋さん何ですか?」





「あの…遊び、で言ってる?」





「あのね倉橋さん、俺もうこの歳なの。遊びで告白出来る程バカじゃないよ。めちゃくちゃ考えた結果のコレ。」





そして、ひと呼吸置いてから改めて、





「海、俺と付き合ってくれる?」





恋愛でなんか泣いた事なんてないのに。





恋愛でなんか…






「倉橋さん泣き過ぎ」





「ぐぅ…ひっく……うれじ…っひぃ」





子どもみたいに裸足で泣きじゃくるあたしを、そっと包み込んでふふふって笑った和くん。





フワリと香るシトラスの甘い香りにタバコの匂いが混ざる。





これが、和くんの香り。





確かめるように何度も吸い込んで。





「じゃあ漫画、一緒に読もっか、俺の彼女の倉橋海さん?」





フワリと笑った顔とそのセリフに、胸の奥がキュゥっと痛く狭くなった。





真っ赤な顔もそのままに、和くんと視線を合わせてふふふって、笑った。