イイコでしょ?

「半分持ってやるよ。」






両手に抱えた重そうな袋を、当然かのように半分持ってあげてる和くんの顔は、とても愛おしそうに甘くてまぁるくて…





そんな顔されたら直ぐに分かっちゃうよ?って、



以外とわかりやすいね!なんて言ってやりたいけど。





そんな虚しい事言えなかった。





そばに居れるだけで、





そう思ってたあたしの気持ちは嘘だったんだな、と気づく。






幼馴染って言ってた。





あたしを見て丸くて大きな瞳をキラキラさせて、ファンなんです!って。





ありがとうって言って差し出された手を握ってあげると、泣きそうなぐらいに喜んで。





「美希はほんと昔っからミーハーだな」





和くんが美希ちゃんの頭ポンポンって撫でて。





歪みそうになる顔を懸命に抑えて。






邪魔だな…と思った。





こんな気持ちがあるから、普通に笑えない、黒い嫉妬でいっぱいになっちゃう。





28階で一度止まったエレベーター。






「俺ちょっと美希の荷物運んでやってから行くから、先家帰っててよ。」






うん、って言うのが精一杯で、笑顔だって引きつってたかも。





美希ちゃんまたね!って言葉も震えてたかもしれない。





エレベーターが、ゆっくりと閉じる。





境界線が出来る。





あたしと、二人の間に。





もう、あたしのとこには来てくれない、そう思った。