イイコでしょ?

「優子さん、もうすぐだよね?」





「おぅ。予定日はあと一週間後。」





「えっ?大丈夫?こんなとこで俺らと飲んでて。」





だからもう帰るよ、と帰る支度をし始めた松本さん。





それに合わせるかのように、隣に座っていたカズにぃも、タバコを胸ポケットにしまう。





「あれ?カズにぃも帰宅?」





「ん?あぁー、ちょっと用事。先帰るわ。」





早過ぎる帰宅。




用事って何だろう、といった疑問をぶつける暇もくれない程に、お金を置いてさっさとお店を出てしまった。





急に静かになった広めの個室。





向かいに居る海崎さんと視線を合わせ、首を傾げる。





「カズにぃの用事ってやっぱり女の子かな?」





「完全に女子だね。」





「おい、マントヒヒ~!一刻者~!」





芋焼酎頼み出しちゃった…

















海崎さんと、佐藤さんのドラマの話で盛り上がった後、早めにお開きにして帰る事に。






駅からの帰り道。





スタスタと前を歩く新井さんの背中を見て、この人あんなに飲んだのに全く変わらない、ザルなんだと気付いた。





出張前に、酒は飲むなと言われていた私は、今日はノンアルコール。





そんなに強い方じゃないけど、翔さんの前で酔った事ないのに、何で禁酒にされたのか…





別にお酒が好き!って程じゃないからノンアルコールでも構わないんだけどね。






「新井さん。」





「ん?」





「土日は流石について来ないですよね?」






明日あさっては仕事がお休みの土日。





この勢いだと押しかけて来そう…





と、覚悟はしてたけど…






「行くわけねぇし。俺そんな暇じゃねぇよ。」





とあっさり返された。





良かった。




明日は優子さんの出産祝いと、翔さんにプレゼントのお返しを買いに行こうかと思ってたからね。





マンションの前まで到着すると、今日は飲んで来たから満足なのか、家に上がる事もなく、じゃ!と言って帰って行った。