イイコでしょ?

「俺が居なくて寂しいと思って。」





「だっだからってコレ」





「今はちょっと忙しいから、明日、使い方教えてやる。」






「えっ?使い方って…」






「だから勝手に使うんじゃねぇぞ。」






「使うワケ無いしっ!!」






「パニクってる(笑)可愛い。」





可愛いってね。



もお!こんなにテンション上げさせといて…



ピンクのソレを摘み上げ、ユラユラ揺らしながら肩を落とす。




すると電話の向こうから、僅かに聞こえた声に、胸がチクリと痛くなる。





「翔くん、もう時間。行かないと。」






井上さん。




そうだよね、一緒なんだよね。






「じゃあ俺今から挨拶行かなきゃなんねーから、もう切るぞ。」





「あ、はい…お疲れ様です。」





「ん、おやすみ。俺の夢しか見るんじゃねぇぞ。」





「…っ」






「そうだ、もう一つ下の引き出し開けてみろ。じゃあな。」





ちょっと!っと聞き返した時にはすでに電話は切れていて、残ったのは胸のドキドキと疑問だけだった。





もう一つ下の引き出し?




って言ってたよね。





何だろ…





また何かえっちな道具だったらどうしよ。





あり得そうで怖い。





そっと三番目の引き出しに手を伸ばす。





音も無く開いた引き出しの中に入っていたのは…






淡いピンクのハート型の小箱。





これ?だよね。




高鳴る胸の鼓動を抑え、その小箱を掌に乗せ静かに開けて見る。





「…可愛い…」





小さなハートのチャームがついたシルバーのブレスレット。





思わずため息が漏れる。





こんなの、いつ買ったんだろ。




すごくすごく嬉しくて、今すぐにでもありがとうって言って抱きしめたいのに。





きっとそうされるのが恥ずかしくて、こんなタイミングだったのかな?




そう思うと翔さんがすごく愛おしく感じ、大事に大事にその小箱を両手で包み込んだ。





以外とテレ屋なんだから。




帰って来たらいっぱいいっぱいありがとうって言ってあげようと決めて、私は幸せな眠りについた。