「美希さぁ、こんな束縛されて嫌じゃねぇの?」
タバコを吸い終えた新井さんが、再びソファーへと移動し、ゴロンと横になった。
「束縛?ですか?」
束縛してるの?
翔さんが?
された覚えは無いなぁ、と首を傾げながら考える。
「超束縛じゃん。出張中に旦那に俺使って見張られてんだよ?あぁー何で俺こんな事してんだろ。」
「……。」
「…お前今喜んだろ。」
無意識に緩んでいた口元を指摘され、慌てて掌で覆った。
「うわっ!こわっ!マジでやめろよ~。これだからドMは。」
「いやっ?違う!違いますって!束縛が嬉しいんじゃなくて、私の事心配してくれてるんだなーって。」
「あー、もうそういうのいいから。ただの束縛ドS男よ。仕事中だってずっと…」
と、何かを言いかけて口を閉ざしてしまった新井さん。
不思議に思い尋ねてみたけど、はぐらかされて、それ以上何も言ってくれなかった。
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「泊まってっていい?」
「無理です。」
すでにビールを三本は飲み干してしまった新井さんが、バスタオル片手に言った。
もちろんお断り。
何で?って女子みたいに首を傾げる新井さんに早く帰るよう急かした。
「どーせ俺明日も朝からあんたの見張りしなきゃなんねぇんだし、いいじゃん泊まっても。」
「そんな事できるワケないでしょ!」
「なに?別に手は出さねぇよ。」
「てっ、てっ」
「出して欲しかったの?あんたドMだし攻めがいありそうだけど、きっと身体持たないよ?翔ちゃんと違って俺、優しくないからね。」
「誰も手出して欲しいなんて頼んでませんっ!」
「なんだ。つまんね。翔ちゃんのとどっちがイイか聞きたかったなぁ~♪」
「もぉぉぉ!!うるさい!!いいから帰ってぇ!!」
「えっ?でも翔ちゃんがイイよ~って言ってたよ。」
「それは絶対ウソだ!なんなら電話して確認取りましょうか?」
カウンターに置いたケータイを手にすると、観念したようにバスタオルを返してくれた。
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