「大丈夫です。あの、あなたは確か秘書の…」
「井上由香です。あなたは副社長の奥様の美希さんですよね?」
柔らかな声で名前を呼ばれて、少しドキっとした。
急いで起き上がると、井上さんは散らばった資料を一緒に集めてくれた。
何度か見かけた事はあったけど、こうやって話すのは初めて。
綺麗に束ねられた髪を見て、和服とか似合うだろうなーなんて余計な事を考える。
・
・
「これで全部ですね。」
「あ、すいません。ありがとうございます。」
拾って貰った資料を受け取って、ぺこりと深く一礼した。
「ご挨拶が遅れて申し訳ありません。」
「へっ?」
「いつも助けられてるんです。翔くんには…」
翔くん…?
井上さんはまだ何か話していたけど、私の耳には入って来なかった。
彼女の口から、「翔くん」って言葉が出るのに、違和感を感じたから。
社長秘書と言う事は、副社長である翔さんとも関わる事が多いんだとは思うけど…
呼ぶかな?
上司である副社長の事、翔くんって。
・
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「井上由香です。あなたは副社長の奥様の美希さんですよね?」
柔らかな声で名前を呼ばれて、少しドキっとした。
急いで起き上がると、井上さんは散らばった資料を一緒に集めてくれた。
何度か見かけた事はあったけど、こうやって話すのは初めて。
綺麗に束ねられた髪を見て、和服とか似合うだろうなーなんて余計な事を考える。
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「これで全部ですね。」
「あ、すいません。ありがとうございます。」
拾って貰った資料を受け取って、ぺこりと深く一礼した。
「ご挨拶が遅れて申し訳ありません。」
「へっ?」
「いつも助けられてるんです。翔くんには…」
翔くん…?
井上さんはまだ何か話していたけど、私の耳には入って来なかった。
彼女の口から、「翔くん」って言葉が出るのに、違和感を感じたから。
社長秘書と言う事は、副社長である翔さんとも関わる事が多いんだとは思うけど…
呼ぶかな?
上司である副社長の事、翔くんって。
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