イイコでしょ?

「あの、最近よくここ居るよね?」





「えっ?あぁ、はい。」





恥ずかし、見られてたんだ。




ドラマの彼とは大分雰囲気違うなぁ。




やっぱり役者さんってすごいなぁ、なんて余計な事考えながら受け答えしてしまっていた。





「名前、聞いていい?」





「成瀬美希です。」





「ふーん。美希ちゃんね!俺の名前は…知ってるか。じゃあよろしくね!」






「あぁ、はあ。よろしくお願いします。」





なんかちょっとミーハーだと思われちゃうかも知れないんだけど…


言いたくてウズウズしてる自分がいて…





我慢出来そうになかったので、思い切ってぶつけてみる。





「見てます!ドラマ。もうめちゃくちゃ面白くって毎週録画して何度も繰り返し…」





興奮しながらジェスチャー付きで訴えていると、クスクスと小さな笑い声が聞こえて、自分の失態に気付く。





あぁー、やだー…


なに言ってんだろ。


やっぱり言わなきゃ良かった(泣)






恥ずかしくなり、ごめんなさい、と俯くと、





「見ててくれてありがと、すごく嬉しい!」





と、眩し過ぎる笑顔を私に向けた。




おぉ~!と、一人人気俳優のスマイルに感心する。





ふと、視界の端にジムの時計が映り込んで、ハッとする。





ヤバイ!もうすぐ翔さん帰って来るじゃん!!





慌てて持って来たカバンに、水やタオルを突っ込む。






「すいません!私もう帰らないと!!」






「また、話せる?」






「えっ?私ですか?」






一度手を止めて聞きなおし、佐藤さんを見ると、首を縦に振りながらにっこり笑って私を見つめていた。






「ドラマの感想とか聞きたいしさ!ねっ?」






「あ、はい。私で良ければ。」





その笑顔に流されるように答えると、やった~☆と無邪気に喜んで、バイバイと私に手を振った。





すごく気さくな方だったなぁ…