イイコでしょ?

はぁ…




いきなりお風呂なんて無理に決まってんじゃん。





裸…裸…翔さんの裸…





「…っ」





オフィスで、あんなキスするから…





私の頭がいやらしくなってる。





スケベスケベ!!





頭をブンブンと左右に振って、バタンとソファーにうつ伏せに倒れ込んだ。





柔らかい牛革に、頬をペタンとくっ付けて、この後にこの部屋で起こるであろう…




私にとって大事なハジメテを、分からないなりに考えてみた。






でもちょっと考えただけで、直ぐに真っ赤になってしまうのが、なんか情けなくて。





こんな恥ずかしがってちゃ、翔さんに満足して貰えないんじゃないかな、とか変な心配とかして。





で、





頭いっぱいに考えていたら、徐々に意識が遠退いて……




















「あの…そんな焦ってしなくても…?結婚してるんだし、ね?」





席に着いて新聞を開いている翔さんの前に、トーストとサラダをコトン、と置きながら言った。





すると翔さんは、新聞を一枚捲り、フゥ、と一つため息を漏らしてからこう言った。





「…分かった。お前がやりたくなるまで待っててやるよ。」






「本当ですか?」






いつになく優しい翔さんに、驚いて目を丸めた。




翔さんは新聞をジッと見つめたまま。




待ってくれるって言ったけど…何か冷たい顔してるし、



やっぱり寝ちゃった私に呆れて三行半を…






「その代わり、やりたくなったら、ちゃんと俺にお願いすんだぞ?」





「お願い?」





「そ。バージン貰ッテクダサイって。」





「バッ?えっ?」





オレンジジュースを持ったままテンパっていると、新聞越しに翔さんと目が合った。





意味深に細めた目に、背筋がゾクリとして、危うくコップを落としかけてしまった。





息を整えてジッと見つめ返す。





「なっ、何ですか。」





「いや…やりたくなるように仕向けんのも、楽しそうだなーと思って。」





言い終わると、ククっと笑って再び新聞に目を向けた。






待って貰ってるのに、追い込まれた感じがするのは…





気のせい…とかに済ませられない気が。