「ワア!凄いデス!承太郎君!」
と、オラオララッシュを吸血鬼にかました俺のことを、キラキラと目を輝かせて言ってきた。俺は、なんて可愛い生き物なんだ。食べてしまいたい。と、凄くいけない事を考えてしまった。しかし、やはり彼女は幽波紋使いなのだろう。でなければ俺の幽波紋のスタープラチナが見えるはずがない。本当に幽波紋使いなのかと思い、聞いてみようとした。すると、
「橘さん。君は幽波紋、と言ったね。実は…。」
と、花京院が先に言ってしまった。チッ。いいとこ取りじゃねえか。すると彼女は怯えた表情をして、
「ア、アアアッ!ご、ゴメンナサイ!ワタシ、普通じゃナクテ、その、ダカラ、ご、ゴメンナサイ、」
と、何かに必死に謝っている。すると次にアヴドゥルがやってきて、彼女を抱きかかえた。そして、
「彼女は今、混乱している。今は落ち着かせるのが第一に取るべき行動だろう。」
とかっこ良い(?)台詞をかまし、先頭を切って歩いて行った。セコ。今の今まで忘れられていた存在だったくせに。