(えっと、この方向の筈なんだけど)
途中で見失ってしまったらしい白亜と合流し、花音は立ち去った人物を探していた。
マントとフードで姿を隠していた為、はっきりと見たわけではないが、思い当たる人物はいる。
「・・・・・・だよ。・・・のか」
花音が辺りを見回していると、僅かに声が聞こえてきた。
(この声!!)
その声には聞き覚えがあり、花音が声のした方へ向かうと、双子のようにそっくりな二人が向かい合っていた。
「なんだよ。せっかく時間をもらえたのに、結局顔も出さないで戻ってきたのか。大体、継承式だって始まってないんだろ」
「言っただろ?俺は《死んだ》人間なんだ。いつばれるかわからないのに、長居出来るか」
「だから、ちゃんと姿を隠せるものを用意したんだろ」
「馬鹿いえ。こんな格好してたら、逆に悪目立ちする」
「・・・・・・ああ。確かに、もう見つかってたみたいだな」
そう言って、二人の内の一人ー風牙が視線を向けてきた。

