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「さぁ、ここよ」


そう言って神麗が立ち止まったのは、研究所のような建物だった。


「入って」


言われて中に入った途端、埃っぽい空気に花音は思わず咳き込んだ。


「けほっ、けほっ」

「っ、おい、何だよ。これ」

「うふふ、ごめんなさい。先ずは掃除からみたいね」

「「おいっ!」」


悪いとは思っていなそうな神麗に夜天と光輝が声を揃える。

それに花音は思わず笑ってしまった。