「あは、あははは・・・・・・、私は誰にも殺されない。私の命は・・・・・・、私だけのものよ。・・・・・・あはは、あははははは・・・・・・」


狂ったように笑う黒姫の声が段々と小さくなっていく。

その身体が動かなくなり、やがて消滅したのを見て、聖羅が溜息をついて振り返った。


「・・・・・・何だか後味が悪い気もするけど、とりあえず終わったわね」

「そうですね」


聖羅と神蘭の声を聞きながら、花音が周りを見れば、風華と紅牙、蒼牙が座り込んでいた。


「大丈夫?」

「もう駄目・・・・・・」

「限界だよ」

「早く、ゆっくり休みたいよぉ」


声を掛けると口々に言った三人に思わず苦笑する。


「ふふ、三人も頑張ってくれたもんね」

「それなら、そろそろ戻るか。黒姫がいなくなった今、奴がつくった空間がいつまで保つかもわからないしな」

「そうだね」


風夜に頷いて、刹那を見る。


「刹那くん、いいかな?」

「ああ。言われるのはわかってたからな。その分の余力は残してある」


そう言った刹那の力が高まり、花音達の身体を包み込んだ。