「さてと、待たせたな。次はお前達の番だ」


言ってニヤリと笑う男を見て、風夜が背中に三対の翼を出す。

そのまま地を蹴った彼に続いて、封魔が何かを神蘭に投げたのがわかった。


「持ってろ!」

「えっ?・・・ちょ、待て!」


神蘭が受け止めたのは封魔の腕輪で、慌てて声を上げるが、彼は風夜に続くように男に向かっていってしまう。

どちらもあっという間の出来事で、止めることの出来なかった花音は同じように呆気に取られていた神蘭と顔を見合わせて、苦笑いするしかなかった。