すると涼介くんは少し考えたような素振りを見せて、



「…別に気にすることねぇよ。」



「…っ!?」



涼介くんから発せられた言葉が意外過ぎてなんも言えねぇ。状態。



絶対怒られると思ってたのに。



「何お前は嫌なワケ?」


そんな涼しい顔で聞くから、


「いいえ!!私は本望でございます!!」


そう叫ぶと涼介くんは一瞬目を丸くした。


「なら別にいいんじゃねぇの?」


私の目をじっと見てそう言った。


たまらなくなって先にそらしてしまったのは私。


ナニコレ。ナニコレ。




涼介くんはずるい。




「…ありがとう。」



普段ならもっとはしゃいじゃうところだけど、不意打ち過ぎてドキドキしすぎて、普通の返事をすることが今の私には精一杯だった。




横にはパックのジュースを飲む涼介くん。
私は自分のお弁当を赤を真っ赤にして見るめることしかできなかった。