……嘘。




ま、まさか……













「夢?」



大声をあげた時、あたしはベッドの中にいて、着ているパジャマは寝汗で湿っていた。



夢にしては、凄いリアルすぎるんですけど。



それにしても何で、あんな夢なんて見ちゃったんだろう。



普通は夢に出てくる男の子って言ったら、好きな人とか憧れの人なんじゃないの?



「よりによってなんでアイツなのよ!しかもキ…」



夢の中での出来事なのに、現実だと思わせるような余韻が残っていて。



自分の唇にそっと触れてみる。



「…あー!」



頭をブンブンと振り、想像をもみ消した。