私と金澤さんが話すこともなく、沈黙のままだった。
けど、そんな空気もどことなく嫌な雰囲気じゃなかった。
きっと、金澤さんが持ってる優しさが落ち着かせてくれてるのかな?
「そこの兄ちゃん!!可愛い奥さんじゃないの♪おじさん達にも貸してよ」
突然あらわれた酔っ払いのおじさんが、私の腕を掴んできた。
「イヤ!!離してください!!」
「良いじゃんかよ!!カワイイ娘も産んだんだから♪さぞかし良い体してんだろ♪」
「こんなカッコイイ旦那さんも捕まえちゃったんだから♪」
「違います!!旦那さんじゃありませんから!!いいから離してください!!」
「いい加減、俺の奥さんを離してくれませんか?汚くなるでしょ」
「!!!そ、そんな睨んだって怖くないんだよ!!」
「そうか・・・」
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