あたしは一人なんかじゃない!

千「あんたといればあたしにも男よってくると思って。でもさみ~んなあんたばっかでさ、あたしの好きな人もあんたに取られたし。あんたが可愛いからいけないんだよ。」

可愛いから?
あたし全然かわいくないし。
それに千穂好きな人いたなんて知らなかった・・。



「あたし、可愛くないよ・・・。あたし、友達いればなにもいらないもん。」

千「男もいないのにぶりっ子しなくていいよ。なにが友達いればなにもいらないだよ。奇麗事ばっか。」

ぶりっ子じゃないもん。
奇麗事なんかじゃないもん。

「あたしはほんとにそう思ってるよ・・・。別に男子にもてなくてもいいよ。どんなに嫌われたって構わない。でも千穂にはみんなには嫌われたくないんだもん!」


だって・・だって・・・・

千「元々嫌いだったの。みんなにちやほやされてさ。」

「・・・」

何も言えない。
今更だけど元々嫌いって・・・。

千「あんたみたいな奴大ッ嫌いなの!今まで我慢してきたけど・・もう・・友達でもなんでもないから!」


また何もいえなかった。
言葉よりも千穂が泣いていたようにみえたから。
どうしてよ、悲しいのは・・泣きたいのはあたしの方なのに・・。


千穂はそう言って帰って行った。



あたしはそのままベンチに座ってしばらく放心状態でだんだん涙がこみ上げてきた。
涙はただあたしの頬を伝っていくだけだった。

それからしばらくして家に帰った。
家に帰っても誰もいない。


今日もまた1人。
もう1人。
本当に1人になっちゃった。


それからあたしは自分に自信をなくして今にいたる。