「だから、碧くん。
お願い。
妃莉もピアスを開けていいでしょ?」



碧くんの服をつんつんと軽く引っ張った。



でも、碧くんは、妃莉から顔をそらし……。



「だったら、わざわざピアスじゃなくても。



俺のピアスの片方を……。
イヤリングでも、ペンダントトップにでもしてやるよ」



片手で口元を覆って、そう言った。



なんだか、真っ赤な顔をして。