「俺、今度、また……。
碧に魔法をかけてもらおうかな」



「……え?」



「好きな女の子に……。
意地悪をしなくなる魔法」



「…………」



「碧みたいに……。
一途に、優しく愛せる魔法」



「……センパイ……」



「なーんてね」



ぺロッと舌を出して、いたずらっ子みたいに笑ってから……。



センパイは、うーんと大きく背伸びをした。