「…………」



「でも、俺の好きは、違うから。
ずっと変わらず、“男”としての好きだから」



「…………」



「だから、悪い……。
こういうのがイヤなら……。
妃莉、もう、俺に近づくな」



そう言って、碧くんは、唇をかみしめた。



血が出ちゃうんじゃないかっていうくらい強く。



そして、そのあと……。



見たこともないほど悲しい瞳で、つぶやいた。



「おまえ……。
可愛すぎて、困るんだよ……」