「でも、ごめん。
もう、がんばれない」



妃莉から数歩離れて、ポケットに手をつっこむ。



その場所から、碧くんは、妃莉に聞いた。



「だから……。
妃莉の気持ち、聞かせてよ」



「……え?」



「妃莉の好きって、どういうの?」



「…………」



「ただ、甘えたいだけ?
それとも、優しくされたいだけ?
俺のこと……。
幼なじみっていうか、お兄ちゃんみたいに思ってる?」