「碧くん、打ち上げに言ったんじゃないの?
片倉くんが言ってたよ」



碧くんに手をひかれて歩きながら、碧くんの顔を見た。



「打ち上げ?
んなもん、行けるわけねーだろ。
妃莉のことが心配で」



チラッと妃莉を見下ろし、碧くんは、唇を尖らせた。



「探しても、どこにもいねーし。
電話だって、つながらないし。
家かと思って急いで帰ったら、コレがあるし」



ポケットからスルっとスマホを取り出し……。



碧くんは、妃莉の顔の前でぷらぷら揺らした。