「……っ。
それは……」



「だから、ダーメ。
離してもあげないし、カバンも返してあげな~い」



軽くチャラっと言い放ち、センパイは、妃莉をチラッと見下ろした。



「いいじゃん、これから……。
プレゼント買いにいくの、付き合ってよ」



「……え?
プレゼント……?」



「そう。
もうすぐ、母の日でしょ?」



「……あ。
母の日……」