真っ白のひらひらエプロンをかけた美由紀さんが、ニコッと明るい笑顔で聞いてくれた。



美由紀さんは、20代後半くらいの、ちょっとぽっちゃりした女性。



おっとり系で、ものすごく癒される。



「今日は、お嬢様のお好きなクロワッサンがございますよ~」



にっこにこの笑顔につられて、妃莉も明るい気分になった。



「あ、じゃあ。
紅茶でお願いします」



「かしこまりました。
本日は、わたくし自慢のブレンドティー。
おいしいですよ~」



誇らしげに胸を張って、美由紀さんはうれしそうにキッチンに向かった。