「しょうがないじゃん。
妃莉の出席番号、8番なんだから」



靴箱を開けて靴を取り出し、扉をパタンと軽く閉める。



「英語の授業であてられたとき、ついでに決まっちゃったんだもん」



「……は?」



「ほら。
たまたま、今日、5月8日だし」



「…………」



「文句言うなら、担任の石原先生に言ってよ~」



半泣きになりながら、チラッと碧くんの顔を見た。