「ねー、妃莉~。
片倉のこと、どうすんの~?」
移動教室のとき、並んで歩きながら、葵ちゃんが聞いてきた。
「答えはー……。
ん-……。
聞かなくてもわかる気もするけど……」
家庭科の教科書を口元にあて、ごにょごにょ言いにくそうにしている。
「でも、さー。
アイツ。
なんだかんだいって……。
けっこう、いいヤツなんだよね」
葵ちゃんは、妃莉を気遣いながらも、片倉くんのことをほめた。
「だから、ちゃんと……。
考えてあげてね」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…