「あのさ、妃莉(ひまり)。 わかってる? 幼なじみの前に……。 俺、“男”なんだけど」 ――ギシッ……。 碧(あお)くんのベッドが、ちょっとだけ音をたてた。 「え? そんなの……。 ずっと前から知ってるよ? だって、妃莉たち……。 幼なじみなんだもんっ」 碧くんの部屋のベッドの中。 隣に横向きに寝っ転がったまま、碧くんのカッコいい顔を見つめる。 ちっちゃい顔に、ぱっちりお目目。 まつ毛がグーンと長くて、スーッと通った鼻筋が、すごくキレイ。